今日は、私の出身地である広島県の隠れた優良企業、北川鉄工所を取り上げます。
会社名に「鉄工所」がついており、昔ながらの素朴な感じがありますが、工作機器のチャックなど高いシェアを占める、技術力がある会社です。
今日は、北川鉄工所がどんな会社なのか、業績と配当についてお話します。
北川鉄工所とは
北川鉄工所は、広島県府中市に本社がある、自動車部品鋳造、工作機械器具、建機などのメーカーです。
1941年設立。東証1部上場。
前身を含めると創業100年以上の歴史を持つ老舗です。
生産拠点は、日本だけでなく、タイやメキシコなど海外にもあり、グローバルに展開しています。
なお、東洋経済「CSR企業総覧2018年版」で、2016年度の1年間の従業員の離職者が少なかった大企業(従業員数1,000人以上)ランキングの1位となっています。
事業内容は、主に、金属素形材事業、工作機器事業、産業機械事業の3つに分けられます。
・金属素形材事業
※写真は、北川鉄工所のホームページより。ラインナップは一部のみ。
素材開発から機械加工・アッセンブリーまで一貫体制をしています。
世界中を走る自動車の10台に1台は、北川鉄工所の製品が搭載されているとのこと。
・工作機器事業
※写真は、北川鉄工所のホームページより。ラインナップは一部のみ。
工作機器の主要機器である旋盤用チャックは、国内シェアが60%で、海外で約180カ国で使用されているとのこと。
・産業機械事業
※写真は、北川鉄工所のホームページより。ラインナップは一部のみ。
タワークレーン、コンクリートミキサー、立体駐車場などです。
国内販売が主。
ビル建設用のタワークレーンの出荷台数は、業界1位で、コンクリートミキサーのプラントシェアは30%とのこと。
なお、今後の収益の柱として、期待されているのが、風車建設用のタワークレーン。
脱炭素に向けた流れの中、日本で風力発電の需要が高まりつつあり、大型風車の建設に用いるクレーンが必要とされています。
初めて開発した風車建設用クレーンは、鹿島が施工した「いちご米沢板谷ECO発電所」の建設工事で、採用されています。
上記3つの事業の2020年度の売上比率は、金属素形材事業が約50%、工作機器事業が約20%、産業機械事業が約30%です。
業績と配当
業績
※写真は、2020年度決算説明会資料より
2020年度は、コロナによる経済の冷え込みにより、売上高が減少しています。
2020年度以外は、売上高がほぼ横ばいですね。
なお、国内・海外別の売上高は、
※写真は、2021年3月期第2四半期決算説明資料より
海外比率は、だいたい30〜40%くらいですね。
人口減少など今後日本国内の需要の減少が見込まれるため、今後の成長のためには、海外へのさらなる進出が必要になりますね。
配当
※写真は、2020年度決算説明会資料より
配当は、配当性向30%を目標としています。
配当金額は、年度によってバラバラですね。
利回りは、2021年8月31日時点で、約3.2%。
そこそこありますね。
なお、株主優待はありません。
最後に
北川鉄工所は、なかなか良さそうな会社ですね。
PERは、2021年8月31日時点で、約11と比較的割安。
株価は、2021年8月31日時点で、1592円。
そこそこ値頃感があります。
広島の会社なので、応援しています。
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